JBCF西日本トラック2021
今年の目標レースの1つでもある実業団西日本トラックレースに出場してきた。
このレースは実業団の数少ないトラックレースであり、再結成2年目となるBMレーシングトラック班の主たる目標レースでもある。
目標は個人種目団体種目共に入賞すること。
【結果】
スプリント予選11.127(6着タイム)
1/8決勝(vs 田中克尚KINAN Cycling Team )
敗退
敗者復活戦(vs 古本清文・長尾宏樹 ラバネロ)
1着
1/4決勝(vs 宮崎太志AutobahnGotemba)
敗退
5~8位決定戦(vs 姫野正志Team ZERO UNO FRONTIER
・福元啓太CWASPアタリ前田・田中克尚KINAN Cycling Team)
4着
スプリント最終順位8位
1回戦
1着 上がりタイム11.416
準決勝
1着 上がりタイム11.850
決勝
2着 上がりタイム11.560
ケイリン最終順位2位
チームスプリント
決勝
1:21.313(Av.53.13km/h)
3位
最終結果一覧
スプリント8位
ケイリン2位🥈
チームスプリント3位🥉
【内容】
大会前日に現地入りし、睡眠もたっぷりとったため当日の調子は良好。ご飯もたくさん食べた。
初日は周回練習が1時間あったため、51-15でゆっくりと25周回のアップ、その後51-12にギアを変更して掛け下ろしの練習を行う。小西さんがメカニックとして同行してくれたため、ギア変更も素早く行えてとてもありがたかった。
バンクの感想としては、走路はとても軽くて走りやすい。しかし、客席部分がバンクの半分程と少なく風がかなり強く吹いている。特に、ホームストレートは強烈な向かい風である。
また、ストレート部分の傾斜がとても緩く、コーナーのカントも高くない。ハロンは少しやりにくそうな気がする。
まずはスプリント予選。ここ最近は西武園、境川の練習で10.95、11.05とベストタイムが出せていたので10秒台を狙っていた。実業団レースの記録は公式記録として使えるので是非自分も並み居る強豪スプリンターが入会している10秒クラブに入会したかった。
結果は11.127(6番タイム)
あまり満足はできないが、悪い走りでは無かったと思う。ホーム側の風が強く、最終周回の1~2コーナーまでに速度を十分に乗せることができなかったがパワーで無理やりリカバリーしたと言った感じ。
次はケイリンの1回戦。
上位2着までが準決勝に上がれる。この種目での上位入賞を狙っているので2着までと言わずしっかりと勝っておきたい。
要注意はプロチームのキナン所属田中選手、学連の短距離班出身でインハイ、インカレと入賞経験のある有力選手である。また、春の選抜で入賞している高校生、弓矢君。
並びは自分-田中-弓矢-渋谷-落合 (敬称略)
ハロンのタイムから見て捲られると言うことは考えにくく、負けるとしたら後ろから行って間に合わずに負けると言うのが懸念だったので前からのスタートは好都合。
ペーサーが抜けてから後ろを牽制しつつペースを維持する。
最終周回に入る直前からゆるゆると速度を上げ始めたら弓矢君が飛び出してきた。落ち着いて後ろに付き、バックストレートで一気に前に出て、後は200m逃げ切りシスターズになるだけ。
しっかり1着で上がれた。よかった。
1時間ほど空いてスプリントの1/8決勝
相手は先程ケイリンでも対戦したキナンの田中選手
経歴から見てもスプリント対戦のスペシャリストと言ったところ。自分はアウト側からスタート。
後ろを死守しようと思ったが、半周で呆気なく前に出されてしまう。その後、一瞬視界から消えたと思ったら仕掛けられていた。強引に追って最後は差を詰めたが負け。今まで都内の知り合い同士としかスプリントの対戦をしてなかった自分にとっては圧倒的な経験不足であった。
予選タイムは自分の方が速かったので、もっと早く自分から仕掛ければよかった。反省。
スプリントは敗者復活戦に回ることになる。
次はスプリントの敗者復活戦
相手は2人共にラバネロで長尾選手と古本選手
チームメイト同士が相手で本当に走り方は悩んだ。
2対1での対戦は不利極まりなく、相手の作戦にハマったら面倒なことになる。
一か八かでツインターボばりの超ロングスパートを掛けることにした。
理由は古本さんはマスターズの選手であり体力勝負に持ち込めばこちらに利があること、長尾さんも最近は1kmTTのタイムが出ておらず、2対1で変に絡まれる前にぶっちぎってしまえば勝てると思ったからだ。
スタートしてから1度上に上がり、速度差を付けてスパート。700mもがくのはかなり脚に来たがターボエンジンを全開で逃げ切った。
これで1/4決勝に駒を進めることができた。
ちなみにこの後の2組目ではあるびのさんがスタート直後からターボエンジンを全開で逃げまくっていて運命的なにかを感じた。なお逆噴射して競輪選手に捕まってた。
30分程空いて1/4決勝。本日のラストのレース。
相手はABGの宮崎君。直接走ったことが無かったが彼は高校1年生で競技歴も浅いのにめっちゃ速いと言うバケモノ。
ただ、こっちは競技歴7年目である。負けられん。
イン側からスタートして、しっかり見続けていたが、最終周回でインか?アウトか?とやっていたところでアウトから行かれて負けた。めっちゃ上手い。
脚もあるし、センスもある。これからもっと強くなると思うので次は勝てるように頑張りたい。
この敗戦は本当に悔しい。戻ったときに井狩からは腹を切れと言われた。
この対戦でももっと先に自分から掛けていれば良かったと思う。直前に敗者復活戦があり、疲れがあったので後ろから行こうと慎重になってしまったのが敗因である。
スプリントの対戦はもっとこれから練習していきたい。
これで初日の競技は終わり。2日目はチームスプリントからスタートすることになる。
ちなみにケイリンの予選各組の1着は身内だったので記念に3人でうまぴょい伝説しておいた。
1日目終了後宿
5レースも走ったので疲れが半端ない。ストレッチ、マッサージをして、プロテインを摂取して即効寝た。
井狩の寝相が悪く、何度もお布団に侵略してきたので1500wで蹴り飛ばしておいた。脚がもげる夢でも見て欲しい。成仏しいや。
2日目
大会2日目はチームスプリントからスタート
初日に5レースも走ったせいで脚が重い。周回練習は15分だけ入った。
チームスプリントはお昼頃なので補給のゼリーを食べ、水を飲み、バナナ(ABGからの差し入れ、ありがとうございます)を食べながらストレッチをして休ませて貰う。
チームスプリントは多聞-自分-井狩の順
2走の目標ラップは24秒中盤
スタン速い多聞から千切れないこと。
ホームスタートで交代が向かい風となる。
多聞はやはりスタートが早い。最初の200mは17秒前半で入る。なんとか付いていけている。
しかし、ホームストレートで失速、かなり間が詰まってしまう。スピードを殺さない為に内側にタイヤを差し込んでごまかしたがここでかなりタイムをロスしてしまった。
1走離脱直後に3走井狩から「おっせぇぞボケカスちんたら走ってんじゃねぇ!ひき殺すぞタコ!」と罵声が飛ばされる。競走馬がムチ入れられる気分が分かった。
死に物狂いでペダルを踏みつけ、なんとか走りきり1周のラップタイムは手動計測で24.6(58.5km/h)風が強かったのでまずまずというところ。
ちなみに3走の井狩は激垂れして26後半から27秒程で回ってきていた。ぜひ腹を切って欲しい。
結果は10チーム中3位で賞状を獲得。BMレーシングZUNOWとしては実に20数年ぶりの実業団トラック入賞となった。
1時間ほど空いてケイリンの準決勝
同じ組にABGの宮崎君、VC VELOCEの虎太郎さんがいる。
狙うはもちろん1着上がり。並びは
渋谷-自分-虎太郎-宮崎-市川-弓矢 (敬称略)
有力選手かつ知り合いが2.3.4と並ぶ展開。
あらかじめ2人に自分から行きますよと軽く伝えておく。
自分が先行して、後ろから捲ってきて横並びになってしまえば外からは捲られないだろうと期待。
宣言通り、残り1周のホームストレートで腰を上げてスパート、コーナー抜けたところで再び腰を上げて再加速
コーナーで目論見通り、虎太郎さんが横に並んでくる。
これで後ろからはもう来ないだろうと思っていたが、ルクトスキップのオレンジのジャージが目に入る。
ヤバイと思い、踏み直してゴール。
結構最後は横並びのギリギリだったっぽいが、しっかり1着ゴール。決勝進出を決めた。
今回のレース、最終バックストレートで腰を上げて再加速したのがものすごく良く決まった。この感触は忘れないようにしたい。
次はスプリント5~8位決定戦
あまりやる気はない。30分後に大本命のケイリン決勝が控えている。
そもそも、今大会の入賞は3位までなのであまりやる意味も無いような気がする。
1番アウト側からスタート。競りに行くつもりも無いので邪魔にならないポジションでありがたい。スタート直後から姫野選手がカッ飛ばしていく。田中選手、福元選手も続いてカッ飛んでいった。付き合ってはいられないので、自分も申し訳程度に腰を上げてから残り一周はゆったりとサイクリングとすることにした。
なかなか天気も良く、沢山の人に見守られながら実況もして貰えるゆるぽたはなかなかに乙なものだった。
全く脚を使わずにケイリンに向かうことができた。
スプリントの最終着順は8位となった。
今大会、最後のレース
ケイリン決勝
メンバーはやはり決勝だけあって有力者が揃っている。特に京都産業大学の小堀、終生のライバルABGのあるびのさんは特に強力である。
並びは小堀-あるびの-虎太郎-田中-弓矢-自分
最アウト側からスタートとなった。全選手の動きが見れるので好きな位置である。
1周が終わった所で弓矢選手が先頭の小堀の横まで上昇、自分はそれについて行く。
これはかなり良い判断だと思った。誰も行かなくても自分が小堀の横までは上昇しようと思っていた。
外に並走することで、あるびのさんの動きも封じ、危険な小堀もマークすることができた。
この周回では外に出たそうなあるびのさんを押さえるために横でピッタリ並走してあるびのさんの腹をツンツンしておいた。
残り2周回バックストレートで小堀が上に上がり、自分の横まで来る。
これで少し体制がバラけ、弓矢君のインコースが空く。
これを突いて前に出たところで田中選手がスパート。
自分もそれに続く。
このときの入りの200mは11.2程、スピードは上がりきって冷静に周りを見れていた。
前には田中選手だけ、抜いて逃げきれば優勝と思い、アドレナリンが出てるのを感じた。
バックストレートから田中選手を捲り始め、先頭に出る。
この瞬間は永遠にも感じられた。とても気持ちよかった。
ストレートに入り向かい風で少し失速したが捲りに来たあるびのさんを押さえきり、これでゴール!と思ったところで大外から小堀が飛んできて差された。
やってしまった。油断したわけではなく最後まで踏み続けたが、見えていなかった。最後の最後で勝利を逃した。
最終着順は2位。去年には考えられないほど成長した嬉しさもある反面、ほんの少しの差で勝利を逃したのが悔しい。
【総括】
去年シーズンはケイリン、スプリント共に予選落ちでタイムも出せなかったが、冬場から自分でシーズンに向けて逆算し、考えてやってきたトレーニングが形となって現れたレースだったと思う。確かな成長を感じた。
この調子で続け、この先の東日本実業団トラック、都道府県大会、国体、全日本実業団と結果を出していきたい。
またこの大会はコロナ禍の中開催されたが、感染対策もとてもしっかりしていて、安心して参加することができた。
JBCF関係者の皆さま、大会の開催ありがとうございました。